Interview インタビュー
聞き手(理事会・以下”理”):
このマンションは共用施設が圧倒的に広いのですが、こうした物件はもうしばらくでないのでしょうか?
遠藤氏(以下”遠”):
不動産屋なので断定的なことは言えませんが、ここまでやるのは今となっては難しいと思います。
理:
やりつくした感がありますよね?
遠:
ありますね、オーナーズスイート04の岩風呂やスパの露天風呂とか、圧倒的ですもんね。今は建築費の高騰もすごいので。当時でしかできないと思います。スパの更衣室からしてラグジュアリーホテルそのままです。ロッカーすらコストダウンはしていません、外も中も総突板仕様になっています。例えばグランドハイアットのスパをお使いになった人が、ここに来ても全く違和感がないはずです。当時は「ホテルライク」、つまり「ホテルみたいな」マンションが流行ったのですが、我々はホテルそのものを作る、そういったスローガンでやってました。
理:
他のマンションもこうした共用施設は使われているのでしょうか?よく「共用施設はそのうち使われなくなる」という記事を見たりしますが。
遠:
そうですね、ゲストルームはどこのマンションでもだいたい人気です。やっぱりニーズはあります。でも、こうしたラウンジは運営がセットでないとなかなか使われませんね。この景色とオペレーションあっての使用頻度でしょうね。この水辺の景色、最高ですよ。東京の名所が全部見えますから。
理:
この雰囲気のマンション、なかなかないですよね?
遠:
日本に一つもないですね。作り手の熱さがそのまま出たマンション、当時突っ走りました。前例がなかっただけに、運営面での心配事に頭が回っていませんでした。今やろうとすると、管理会社の指摘でいろいろとブレーキを踏んでしまって、できないでしょうね。
理:
突板とかも使われませんし。
遠:
そう、本当にホテルグレードなんです。高級物件でもダイノックシート(木目が出ているように見えるシート)を使うのが普通です。印刷技術が発達して一見天然かわからないところまできています。でも印刷技術が発達しても人間の目は不思議なもので奥にある重厚感をダイノックシートでは感じられないんです。ここは、すべて突板で作ったので木目の中の厚みが感じられます。
理:
そういうコストをかけるところは、プロパストに引っ張られたところが大きいんでしょうか。
遠:
いろいろ得るものはありましたし楽しかったです。JV定例会議でプロパストさんと打ち合わせを何度もしましたが、向こうは社長が出てくるんです。即断即決の人だったので、すごい苦労はしました。本当にデザインが好きな人でしたね。
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遠藤 崇 氏
略歴:
東京建物株式会社 住宅商品管理部 商品企画担当
1992年入社
2005年BrilliaMare開発当時 住宅事業部に所属
入社以来マンション開発・企画担当一筋
主な担当プロジェクト:
BrilliaMare有明 / Brillia有明skytower / Brillia有明Citytower / 東京フロントコート / BrilliaGrandeみなとみらい / 品川V-Tower 等